資産運用

-15%以上下落した月に積み立てを開始したら?【S&P500】

これから積み立てを行うぞと意気込んで開始した月に大幅な下落があったらかなりショックですね。

投資を開始した月に大幅な下落があると毎日株価が気になり仕事が手につかなかったり、立ち直れなくなってしまう人も居るかも知れません。

実際に積み立て開始した直後に暴落に巻き込まれた場合、積み立て投資を続けるとどのぐらいのリターンが見込めるのでしょうか?

この記事では、1928年1月からのS&P500のデータを利用して15%以上の下落があった月に20年積み立てを開始した時の最終損益を検証し暴落した月に積立投資を開始しても大丈夫かどうかということを確認してみたいと思います。

現在S&P500の積み立て投資を行っているが始めた月に大幅な下落が起きてしまった、積立投資をやってみたいが大きな下落が起きたらと怖くて一歩踏み出せないという方の参考になれば幸いです。

検証方法

まずは、検証方法です。

対象商品はS&P500の指数そのものです。
投資信託ではないため、実際に運用すると運用手数料等コスト分はパフォーマンスが悪くなる可能性があることに注意してください。

開始条件は当月15%以上の下落をしていることとしました。
当月下落していたら、当月から積み立てを開始するというのは通常は不可能ですが仮に積み立てを開始した月に大幅な下落をしたら?という検証をしたいためこうしています。
また、株価の変化は月の始値から次の月の始値の変化率で確認しました。

買付は月初第一営業日に積み立てを行ったと仮定しています。

投資元本は1ヶ月1万円を240ヶ月積み立て合計240万円投資したとしています。

検証期間は1928年1月から2022年1月までの94年間のなかで15%の下落をした月を対象としました。
2003年3月以降は開始から20年経過していないため途中経過でどのようなパフォーマンスとなっているかを確認しました。

-15%となった月

次に15%以上の下落があった月です。
まず、15%以上の下落はどのぐらいなのかということでチャートを見てみましょう。
これは2020年の下落の時のものです。
2月、3月とかなり下落していますね。
2月の初めに3235.66ドルあったものが3月の安値では2191.86ドルまで下がっています。
一時的にではありますが3分の2ぐらいになった感じです。
2月の下落もかなり大きい感じがありますがこれはどのぐらいの下落だと思いますか?
また3月はどのぐらいの下落だったのでしょうか?
2ヶ月で月の初めから安値にかけてではありますが3分の2位までなっているのでどちらもかなりの下落となっていそうな感じもします。

確認してみると2020年2月は3235.66ドルあったものが次の月の始値は2974.28ドルになっており、8.08%の下落でした。
また、2020年3月の始値は2974.28ドルから次の月の始値は2498.08ドルになっており、16.01%の下落でした。
今回検証対象とするのは2020年2月位の下落では全然足りず2020年3月位の下落をしていた時にようやく条件を満たす感じですね。
当時を思い返してみると、2月は下がったとSNSなどでは多少騒がれていましたが相場は低調かなという程度でした。
3月はサーキットブレーカーという取引を一時中断する仕組みが何日も発動しS&P500もどこまで下がるのか?と心配になった人も多かったかなという感じがします。
大体之と同じような暴落が起きた月に積み立て投資をはじめていたらどうなっていたかを検証していきたいと思います。

次に、1ヶ月で15%以上の下落をした月を抜き出してみました。

最近60年だと3回しかないようです。
ITバブルが2000年頃にあったはずですがその時も対象になっていないようですしかなりレアな感じがします。

1987年10月はブラックマンデーと言われる株価の暴落。

2008年10月はリーマンショック。

2020年3月は例の病気による暴落。
どれも有名であるのでこのあたりを経験していると後であの時はみたいに暴落を語ることが出来るのかも知れません。

また、14回中10回が第二次世界大戦が終わった1945年8月以前となっています。
昔は世界情勢も荒れていて大きな株価の変動も起きやすかったが、近年は昔よりは安定してきていて大荒れの相場になることが少ないのかも知れません。

2008年10月と2020年3月に積み立てをはじめたケースはまだ開始から20年経っておらず積み立て途中となっています。
ただ、1128ヶ月中14回しか15%以上の下落をした月はなく珍しいケースであるため今回は途中経過を確認しています。

2008年10月に積み立て開始

2008年10月に積み立てを開始していたケースです。
開始して160ヶ月経過しており期間としては13年と少し経った感じですね。
仮に20年の積み立てを行うとすると後6年半以上は残っていることになります。

左の軸が終値の値を示しており、グラフ上では青い線で表されています。
2008年10月は大体1000ドルぐらいであったものが2022年1月には4000ドルを超えており13年間で約4倍になっていますね。

また、右の軸は資産の残高を示しており、オレンジの線が積み立ての元の資金を灰色の線が評価金額を示しています。
積み立て資金は毎月一定額であるため少しずつ増えています。
それに対して、灰色の先はS&P500が大きく上昇するのと同じ感じで大きな上昇をしていますね。

2022年1月時点では積み立て金額は160万円
最終評価額は409.24万円
評価損益率は255.77%となっていました。
大体元手が2.5倍にまで増えているので大きな利益と言っても良い感じがします。
この先暴落があると資産が減ることもあるでしょうが、元本割れはS&P500が半分以下になったりしないと起こらない感じもします
もしかするとあるかも知れませんが、可能性はかなり低い感じもするのでリーマンショックの時に積み立てを開始していたら20年後は大きな利益を手に入れることが出来たのではないかと思われます。

2020年3月に積み立て開始

次に、2020年3月に積み立てを開始していたケースです。
開始してまだ23ヶ月となっておりもう少しで2年となる感じです。
20年の積み立てなら後18年ぐらいは残っています。

2022年1月時点では積み立て金額は23万円
最終評価額は28.32万円
評価損益率は123.17%となっていました。
2020年3月に暴落した後V字回復した感じですね。
まだ、これから先の方が長いので最終的にどうなるかは分かりませんが途中経過としては悪くはないのではないかと思われます。

検証結果

既に20年が経過しているものは結果だけ見てみましょう。
まずは回復期間です。
ここでは、積み立てを開始した月は暴落しているので必ずマイナスとなっているのですがそれがはじめてプラスになるまでに必要となった月数をカウントしました。

1930年6月の36ヶ月が異常に長い感じになっています。
一覧を見てみるとこの後36ヶ月のうちに6回の15%以上の下落があったようなので納得も出来ますが。
というか、36回中6回の16%以上の期間で15%以上の下落をしたにも関わらず3年でプラスになっているのは凄い感じもします。

また、1931年9月の12ヶ月や1931年12月の9ヶ月も長い方に入りそうですが早いときには2ヶ月でプラスになったこともあるようです。

14回の平均を調べてみると7.57ヶ月となっていました。
大体半年と少しと言ったところですね。
ちなみに、1930年6月の36ヶ月はちょっと長すぎるので之を除外して平均を求めると5.38ヶ月でした。
大体積み立てを開始した時に大幅なマイナスになった場合半年位我慢すれば良いと覚えておくと良いかと思います。

続いて20年間積み立てた後の最終資産と損益率です。

1929年10月から1931年12月まではリターンが低いものは1929年10月に積み立てを開始した時の132.2%。
リターンが高いものでも1931年9月に積み立てを開始した時の197.48%と200%を超えることはなくかなり低い感じがあります

一方、比較的新しいデータ1938年3月から1987年10月まででは低いものが1987年10月に積み立てを開始した時の253.38%のリターン。
高いものが1940年5月に積み立てを開始した時の299.73%のリターンとなっており最近のデータをみると20年間積み立てを続けると2倍は超えるのではないかなという感じがします。

リターンの平均を出してみると211.68%でした。
金額では、月1万の積み立てを20年行っていると大体500万を超えていたという感じです。
昔のパフォーマンスが足を引っ張っている感じもあり、最近の結果をみると250%位にはなりそうな感じもあります。
あまり期待をするとその通りにならなかった時辛いですが250%位は期待してみても良いかもしれません。

之まで積み立て開始月に15%以上の下落があった場合どのような結果になっていたか?を確認してみましたがどうでしたか。
私は、悪くない結果ではないかと思ったりします
投資初心者は積み立て開始直後に損になったりすると精神的にきついだろうなあとは思います。
しかし、この結果をみる限りやめずに続けていけば長い年月続けると良い結果になりそうです。
少なくとも20年積み立てを続けると損をしていたという過去は無いですから。

-資産運用

© 2022 せんてるのメモ帳