- 積立投資に興味があるけど踏ん切りがつかない。
- つみたてNISAをやってみたいけど何時初めるのがいいの?
という方向けの記事となっております。
2019年に2000万円問題が大きく取り上げられて以降、貯金だけでは駄目かな?
投資をやってみなければならないかな?と思っている方も多いかと思います。
ただ、投資は元本保障ではないためこれまで貯蓄しかしたことがない方には損をするかもという点が高いハードルになってしまう事も多そうです。
そこで、何時積立を開始することが損になりにくいかを検証していきたいと思います。
まずは、「まとめ」からです。
オススメの積立投資の開始時期。
- 積立投資は続けると、株価が高いタイミングで開始しても損失とならずやめられるタイミングがある
- 短期の積立投資では、底をうってから初めるよりも下落し始めたタイミングで初める方が良い
- 長期の積立投資では、自分が始めようと思ったタイミングで初めると良い
つみたての開始タイミングを年毎に検証した結果はこのようになりました。
人により自分が納得出来た点を取り入れていただき、少しでも将来のパフォーマンスの向上に役立てていただければと思います。
バブルの最高値から積立投資を開始した場合
ここでは、日経平均が之までの最高値を1989年12月29日につけた直後に積立投資を初めた場合について検証しています。
世界恐慌の時は、1929年に始まり1954年まで株価が戻すことがなかったです。
しかし、その25年を超えて30年経っても日経平均は最高値を更新出来ていません。
そのため、積立投資をやってよいか判断するには現時点では最高の検証対象であると思われます。
上記のグラフは、毎月月初めにつみたてた場合の積立て金額、評価金額、日経平均株価を表しています。
積立金額は、毎月5万づつ日経平均株価を購入したと仮定しています。
2020年3月13日時点では、累計の購入金額は18,099,875円となっています。
丁度の金額を買えていないのは、1000分の1の単位まで買うと仮定しましたが割り切れないケースがあったからです。
それに対して、評価金額は22,614,977円となっています。
丁度急落の最中ですが、24.94%の利益が出ています。
また、平均購入単価は、14,553円となっているため日経平均がそれ以下になれば損失となります。
30年の積立期間となっているため若くして初めたとしてもそろそろ終了する時期になっていますが十分利益で終えることは出来る感じではありますね。
この結果から、勿論もっと良い方法があったりはしますが投資を初めるのに積立投資を行うことは間違ってはいないと判断出来ます。
5年間積立を続けた場合
上記のグラフは、5年間積立投資を続けた場合の株価の推移と始めた年ごとの積立枚数、平均購入単価についてです。
毎月5万円購入するという前提で行っているため、積立枚数が多い場合は平均取得金額は少ないということになります。
平均取得単価が最大となった時は、1990年バブル最高値後に積立を初めた場合で21,407円となっています。
バブル崩壊直後から積立投資を開始し、その後放置していた場合でも、逃げ切るタイミングはあったということになります。
また、平均取得単価が最小となった時は、2008年リーマンショック前に積立を初めた場合で9,850円となっています。
この場合は、2020年3月時点では今の半値ぐらいまで下げることがあれば損失となります。
5年間位積立投資を行う場合、2000年、2001年のITバブル崩壊の直後や2008年のリーマン・ショック直後のタイミングで開始することで、平均取得単価が下がる傾向があります。
暴落と呼ばれるような局面で積立て投資を初める事が後々大きなリターンを生むと少なくとも過去のデータからは推測できます。
1990年のバブル崩壊は経済と株価の乖離があまりにも大きすぎたというのが買うタイミングではなかったという事のような感じがします。
また、日経平均が上がり続けているタイミングでは平均取得単価が高くなる傾向があります。
そのため、上昇相場では初める時の心理的負担は少ないですが後々の事を考えると初めるにはあまり良くないタイミングとなると思われます。
20年間積立を続けた場合
上記グラフは、20年間積立投資を続けた場合の株価の推移と始めた年ごとの積立枚数、平均購入単価についてです。
これも、毎月5万円購入するという前提で行っているため、積立枚数が多い場合は平均取得金額は少ないということになります。
平均取得単価が最大となった年は、1990年バブル最高値後に積立を初めた場合で14,776円となっています。
逆に、平均取得単価が最小となった年は、1997年に積立を初めた場合で12,632円となっています。
2000円程度差はありますが、この場合は初めるタイミングを考えないほうが良いと思います。
理由として、この間の株価と積立て枚数の相関係数は-0.877と強い逆相関を示しています。
※相関係数は-1から1の間の値となり、1の場合株価が上がると積立て枚数も増える。
逆に、-1の場合株価が下がると積立て枚数も増える関係があると判断出来る。
この相関係数や株価と積立て枚数からみる限り長期で積立てる場合、底を当てる事で平均取得単価を安く出来そうですが・・・
天井や底を当てられるのであればピンポイントで一括投資を行うのがベストな選択となります。
積立投資はそういったものが分からないため少しずつ行うものだと思いますので、相反する事になりタイミングははからないほうが良いだろうと思われます。