資産運用

積み立て投資と一括投資どちらが良い?S&P500の94年のデータで検証

投資をやってみようという時に、一括投資をするのが良いか分割投資をするのが良いか悩むことってありますよね。

実際、一括投資と分割投資どちらを選ぶのが良いのでしょうか?

この記事では、S&P500へ一括投資と分割投資それぞれで20年間投資していた場合にどのような結果になっていたかを検証し、どちらが良さそうかという私なりの考えを伝えさせていただこうと思います。

最後まで見て頂ければ自分は一括投資する方が良いのか分割投資する方が良いのかということで悩むことがなくなると思いますので最後まで見ていただければと思います。

検証方法

まずは、検証方法です。

対象資産はS&P500の指数そのものです。
指数そのものであるため信託報酬等の費用は考慮されていないことはご理解ください。

投資タイミングは月初第一営業日で買付を行ったとしています。

投資方法は積立投資と一括投資の結果をそれぞれ確認していきます。

投資金額は毎月1万円を積み立てたとしています。
一括の場合は積み立てた合計金額と同額の240万円を初めに一括投資したとしています。

投資期間は1928年1月から2002年2月までに開始した場合を検証しています。

1929年9月

1929年9月に一括投資と積立投資を行っていたらどうなっていたかです。

左の軸が資産の推移を示しています。
オレンジの線は積立投資をした際の累計購入金額を示しており1ヶ月に1万円ずつ購入しているためすこしずつ240万円まで増えています。

灰色の線は積立投資をした際の評価額の推移を示しており、初めの頃は投資金額も少ないため変動も小さいですが積み立て金額が大きくなるにつれて変動も大きくなっています。

黄色の線は一括投資をした際の資産の推移を示しており投資金額は変わらないためS&P500の値段の推移と同じような動きをしています。

右の軸と青い線がこの間のS&P500の値段の推移を示しています。
この間のS&P500の値段の推移を見ていくと当初30ドルぐらいあったものが、34ヶ月後の1932年6月には4.43ドルまで下がり、最終的に1949年8月の時点では15ドル位になったようです。
3年ぐらいかけて当初の値段の6分の1ぐらいになったものが、その後上がっていき最終的には当初の半分、最安値からは3倍ぐらいの値段になったということになります。

一括投資した場合と積立投資した場合で最終資産がどうなっていたかを見てみると…
積立投資していた場合は最終資産が309.42万円になっていました。
一括投資していた場合は最終資産が114.79万円になっていました。
このケースの場合明らかに積立投資をしておけば良かったと思うパターンですね。
積立投資は利益で終わり、一括投資は資産が半分以下になっていますから。

一括投資ではS&P500が下がると共に資産も減少していき1932年6月には当初240万投資したものが33.41万まで減ってしまっていました。
その後S&P500が上昇すると共に資産も回復していますが最終資産は114.79万円となっており20年投資をやって125万円損をしてしまったという結果に終わったようです。

積立投資の場合は1932年6月には34万円の積み立て金額に対し評価額は11.27万円とこちらも投資資金に対しては大幅なマイナスになってしまっています。
割合で表すと投資資金の33%位の金額になってしまったという感じです。

その後S&P500の上昇と共に評価額も増えてはいますが…
1941年2月には投資資金138万円に対して評価額121.70万円と17万円位の損に再びなってしまっています。

ただ、ここから1949年8月までの8年ぐらいの間に評価額も増えていき最終的には309.24万円で終わっているようです。
この検証結果からの学びは一括投資をすると投資対象が当初の価格よりも下がってしまうと勝つことが出来ない。
しかし、積立投資では大きな暴落があった場合も、一時的に大きな損失になることもあるがその後値段が回復さえすれば当初の値段の半分になったとしても利益で終われる可能性もあるということではないかと思います。

1982年8月

1982年8月に一括投資と積立投資を行っていたらどうなっていたかです。

先ほどと違い途中下がっているところもありますがS&P500は右肩上がりとなっています。
1982年8月は119.51ドルであったものが2000年8月には1517.68ドルになり2002年7月は911.61ドルとなっていたようです。
最高値では当初の12.5倍に、最終的にはそこからは下げたものの当初の7.62倍になっています。
最後下げてはいますがかなり投資環境が良かった期間ですね。

一括投資した場合と積立投資した場合で最終資産がどうなっていたかを見てみると…
積立投資していた場合は最終資産が622.36万円になっていました。
一括投資をしていた場合は最終資産が2031.27万円になっていました。
このケースは一括投資をしておけば良かったと思うパターンですね。
積立投資でも投資資金が2.59倍になっていますが、一括投資は資産が8.46倍になっており3.26倍も最終資産に差が出ていますし。

このパターンの場合、一括投資では2000年8月に3381.70万円まで資産が増えた後ITバブル崩壊の影響をうけ2031.27万円まで資産が減っているのが悔しいですね。
期間をきらず20年に限定しなければこれから10年ぐらいの暗黒期の後2020年には1億弱位まで増えてはいますが…
仮にもう利用するのみであまり資産が減少すると困るということであれば株価の最高値から20%以上下がった2001年3月に売却しておけば2600万円ぐらいになっていたかと思います。
この検証結果からの学びは株価が右肩上がりで上がっていくと一括投資が圧倒的なパフォーマンスとなり積立投資のパフォーマンスはかすんでしまうということではないかと思います。

1954年10月

1954年10月に一括投資と積立投資を行っていたらどうなっていたかです。

この期間はS&P500がかなり特徴的な動きをしている感じがあり時間をかけて株価が上がっては下げを何度も繰り返しています。
1954年10月の31.68ドルから1974年9月には63.54ドルまで株価が2倍ぐらいにはなっていますが…
山の部分、1966年1月は92.87ドル、1968年11月は108.37ドル、1972年12月は118.05ドルとなっており途中最終の63.54ドルより高い期間があったが最終的に下げた感じです。

一括投資した場合と積立投資した場合で最終資産がどうなっていたかを見てみると…
積立投資していた場合は最終資産が225.08万円になっていました。
一括投資をしていた場合は最終資産が472.27万円になっていました。
先ほどの1929年9月は株価が下がっても積立投資は利益が出ていましたが、このパターンは株価が倍になっているにも関わらず積立投資した時に損失になっています。

ジグザクと上がっていく中でコツコツ積み立てたが、1974年9月の63.54ドルより大きい時に積み立てたものがマイナスになり最終的に資産を減らすことになったと。
コツコツ積み立て株価が当初の倍になっているにも関わらず自分の資産は減ったというのもかなり悔しいパターンです。
この検証結果からの学びは積立投資では最終的に株価が上がっていたとしても途中最終的な株価よりも値段が高い時期が長いと損をしてしまうこともあるということではないかと思います。

75年検証結果

75年間の検証結果を見てみましょう。
積立投資を行った場合、パフォーマンスが最も悪かったのは94.10%で金額に直すと225.84万円でした。
パフォーマンスの平均は237.66%で金額に直すと570.37万円でした。
パフォーマンスの最大は560.31%で金額に直すと1344.73万円でした。
パフォーマンスが良くないときは元本割れすることもあるが平均的には2.3倍位になるという感じです。

一括投資を行った場合、パフォーマンスが最も悪かったのは47.83%で金額に直すと114.79万円でした。
パフォーマンスの平均は435.90%で金額に直すと1046.15万円でした。
パフォーマンスの最大は1467.90%で金額に直すと3522.96万円でした。
パフォーマンスが悪いときは元本が半分になる可能性もあり、平均的には4.3倍位になるという感じです。

890パターンの検証をして一括投資の方が積立投資よりもパフォーマンスが良かったのは823回の92.47%でした。
殆どの場合で一括投資の方が良い結果になるという感じですね。

最終資産を比べてみると積立投資の資産を100%とした場合、一括投資で資産が最も少なかった場合は37.10%でした。
一括投資の資産の平均は積立投資の資産の178.03%でした。
一括投資で資産が最も積立投資に差をつけた場合は326.32%でした。

ここまでの結果を見て私なら…
本当にゼロになっても良いお金で老後も使う予定のないお金であれば一括投資して放置してみるかなと。
大きく減ってしまう可能性もありますが、積立投資と比べ一括投資の方が大きく儲けられる時のリターンが3倍以上ありますし。
逆に、老後のために貯めておくお金とかは積立投資を行うかなと。
最も悪かったパターンでは94.10%と元本割れしていますが一括投資の47.83%よりはましですし。

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